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第7回 アークランドサービス株式会社 代表取締役社長 臼井健一郎氏
update 08/04/15
アークランドサービス株式会社
臼井健一郎氏
アークランドサービス株式会社 代表取締役社長 臼井健一郎氏
生年月日 1973年、東京都出身。
プロフィール 広告代理店に勤務後、アークランドサービス(株)に入社。「かつや」で店長を経験後、2001年に店舗開発部に異動。その後、営業統括部長、そして本部長を務め、2006年に社長に就任した。
主な業態 「かつや」
企業HP http://www.arclandservice.co.jp/
平成10年に1号店となる「かつや相模大野店」の出店を皮切りに、現在「かつや」ブランドを全国に125店舗(直営49店・FC76店)展開しているアークランドサービス(株)。昨年夏にはジャスダック上場も果たし、最近は新業態開発にも積極的だ。昔から社長になりたかった臼井社長は、いま何を目指しているのか。

昔から社長になりたかった。でも、入社後は目の前の目標に必死で、そんなことは忘れていた。

私は小さい頃から社長になりたかったのです。「社長になれば働いただけ稼げる」と単純に思っていたからです。でもこの会社に入社して、最初の3日目でその夢は遠のきました。
最初はもちろん現場から経験したのですが、床の磨き方すらバイトの高校生に聞かなくてはならなかったのです。20代とはいえ、私は立派な社会人でしたから、少なからずプライドも傷つきました。でも「まずはこの店でナンバーワンになろう!」と決心したのです。
しばらくして、私が仕事をめきめき覚え、他の人に指示できるようにまでなると、従業員の口の利き方が変わってきました。いつの間にか私の指示でみんながきちんと動くようになっていました。入社後半年も経つと、店長らしくアルバイトの悩み事に耳をかたむけたりもしていました。そういった人間関係の構築こそが、大切な仕事なのだ、ということもわかってきました。
店にはいろんなタイプの従業員がいましたが、どんなタイプのスタッフともうまくやっていくにはコツが必要でした。例えば店長自ら、一生懸命頑張り続けること。つまり「この人は尊敬に値する」と思ってもらえるようにひたむきに努力すること。あと、こちらから積極的に話しかけること。話しをしなければ絶対に関係は深まらないからです。
お客様に満足いただけるコツがようやくわかってきた頃、店舗開発部に異動になりました。ここでは担当エリアの不動産会社を次々に回って、直営店を出店するための良い物件を探しました。電話帳をめくりながら、不動産会社に片っ端から電話したり、飛び込み営業で名刺を渡しまくったり。主要幹線道路を車と足で何往復もする体力勝負の仕事でした。
しかし一番必要だったのは、足よりも頭。人の流れを予想する能力でした。例えば「かつや」に来てくださるお客様は、パチンコ店やゲーム・センターにも行ったりする傾向が強いのです。だから新物件の近くにそういう店があったら「お客様がここから流れて入ってきてくれるかな〜」と想像しながら、じっと人の流れを観察したりするのです。
その頃になると、「社長になる」という夢は忘れていて、目の前の“年間10店舗出店”を目標にがむしゃらに突き進んでいました。2年半ぐらい店舗開発を経験した後は、営業統括部長、そして本部長を務め、2006年に社長に就任しました。
当然のことながら、ポジションが変われば、「かつや」への想いも変わってきました。店長時代は自分の店舗が一番好きでした。店舗開発時代は「かつや」ブランドが大好きになりました。そして営業統括時代は、視点が業態から人に変わりました。「この人にエリアマネージャーになってほしいから10店舗増やそう」とか、「この人のために新規事業やろう」というふうに考えるようになってきました。社員の長所や潜在能力を生かせるような組織を目指すようになっていたのです。
当社には現在、社員が70名いますが、実は“社員は100人まで”と決めています。社員の顔と名前と性格を覚えられるのが、100人ぐらいだろうと思うからです。もし100人を超えたら、その時は子会社を作ろうと考えています。社員70人に対し、従業員は1059人。少数精鋭だからこそ昇進も早く、若くして幹部になった人も多数在籍しています。できるだけ平均化せずに、スタッフの個性を生かしたい。だから社内ではケンカするし、その後、みんなで大笑いしながら飲みにも行くんです。
「かつや」業態の強みは、一つは価格設定です。それまで1000円はかかっていたとんかつを、「カツ丼490円」と気軽に食べられるようにしたのがきっかけの一つとなり、順調に売上を拡大させてきました。490円という価格を実現させるため、業者と激しくやりとりをしながら、信頼関係を築いてきました。その努力が実ったおかげで、今ではかつ丼市場で95%のシェアを占めています。当社のような“味と価格と品質とボリューム”のバランスよい満足感は、他では実現し難しいものだと自負しております。
今年は北海道や九州にも「かつや」を進出させますし、さらに新業態開発にも積極的に挑戦しています。焼肉店「赤大門」、しゃぶしゃぶ店「鍋組」、イタリアンカフェ「チェントペルチェント」、天ぷら専門店「てんぷ亭」など、直営で12店舗を展開しております。これからも磐石な経営基盤を築きながら、着実に成長していきたいと考えています。
当社で働いていたという経歴が、ある種のステイタスになるような、魅力ある組織を私は目指しています。「“アークランドサービス”で働いていたのなら、ぜひうちで採用したい」と他社が言ってくれるような人材を育成したいのです。市場価値の高い人を次々に輩出して、ゆくゆくは業界全体を向上していけたらいいと考えています。まずは100人の魅力を引き出すことから、ですけれどね。
思い出のアルバム
思い出のアルバム1 当時よく聴いていた音楽はボブ・マ−リ−。偉大なアーティストの歌を聴きながら、自分も大きな人間になるんだと漠然と思っていました。ただ、今振り返るとこの頃は社長は夢で目標になっておらず、一生懸命に働いてはいませんでしたね。夢を夢にせず、目標として本気で目指していけばどんなことでも実現する、そんなことを学んだ20代でした。

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