「一度に、ママとベビーが25組も来てくださったことがあります」 娘のアトピーとの壮絶な戦いを経験してから、
森谷には「子供に食べさせたいものをお客さまにも!!」という
食の味と安全へのこだわりと夢があった。
現在、ザ ワークスカフェでは、
チーズから、マヨネーズ、ドレッシング・・・なんと、全て自家製を提供。
「手作りにこだわるため、寝るヒマもなく、泣きたくなる日もありますが、
お客さまからのおいしかった・・という一言がパワーを与えてくれます。」
何があってもこだわりを貫き通す森谷のもとには、
連日、お客様から数々のメッセージが届けられる。
たとえば今日も、カップの下に一枚のメモで、
「またまたまた、1杯のお茶とえっちゃん(森谷のこと)に
癒されてしまいました♪ありがとう。」
など、ユニークなものも。
いまや人に元気と癒しを与える森谷の飲食業経験は、
決して楽しいことばかりではなかった。
「あなたの宿命は人を癒すこと」
10年前に占い師に告げられたが、
当時の森谷は、感謝することを知らずに、
いつも心に不満を溜め込んで娘のアトピーに悩まされ続けていた。
「はぁ?私が?」 そのような姿は自分で想像もできない森谷に、
占い師は続けてこう言う。
「今のあなたは本当のあなたじゃない。魂に問いかけなさい」と。
高校生の頃から飲食業に携わり、
夫と居酒屋を経営した経験もある森谷は、
一般の人よりは、飲食業には自信もあり、
華やかにオーガニック時代を先取りしたが、
オーナースポンサーの突然の死により、
やむなく、小さな子供を抱えて
義妹と店を切り盛りする毎日を経験することに。
売上は上がらず、休みも取れず、お給料も出ない。
開店1ヶ月で閉店を余儀なくされたにもかかわらず、
お父さんと義妹でなんとかしようと決意を固め、再出発。休み無く働く日々。
お金が無くなっていく不安。家族に対しての後ろめたさ。
体も心もボロボロで、毎日、泣きながらの営業・・・・
「人を癒す」「心をハッピーに」というスローガンまで崩れそうな日もあり、
家族に対してまで幸せを向けられる余裕はなかった。
「オーガニック」「手作り」に徹底的にこだわったために、
食材などにお金がかかり、利益どころかどんどん増える借金。こんなに毎日一生懸命作っているのに・・どうしてお客様が来てくれないの?
当然、お金も無いから宣伝も出来ない。
そこで、森谷は考える。
「これならお金をかけず、宣伝できる。私の生き方や考えを惜しみなく発信できる!!」
ただの宣伝内容ではなく、日常を赤裸々につづる、ホームページを作ったのだ。
「等身大の日記を書いて一人でも多くの人にワークスを私を知ってもらおう。」
『クローバー日記』を毎日続けることで、不思議なことに、状況は変わって行く。
森谷のこだわりや生き方が、多くの女性に共感され、
新聞や雑誌に取り上げられたり、
人との出会いが増えてカフェでカルチャースクールを始めることになったりした。
そして、「がんばってください!」という、メールや手紙が、
多数、森谷のもとに、舞い込むようになる。
「世の中、満たされない想いをたくさん抱えて
毎日がんばって生きてる人がたくさんいるってことを知りました。」
森谷は、クローバー日記で、人として最も大切な気づきを得、
占い師に告げられた森谷の宿命である
「人を癒す」ことに、自分の未来をかけた。お金に困るという屈辱を味わい、かけがえのない気づきを得た森谷。
辛くて投げ出しかけたとき、支えてくれた義妹やお客さまの励ましの声。
今までやってきたこと、自分の夢、義妹の夢、
いろんなことを考えて、ようやく吹っ切れた。
「お金」という呪縛から! 「一度しかない人生。お金があっても夢を見つけられない人もいます。
私は辛かった経験から、お客さまへお金で買えない幸せから提供したいと決めました。」
今は、お客さまの生の声や応援により、
ワークスを舞台に、サルサやフラダンス、スクラップブッキング、
パッチワーク、ビーズ、ダンス、占い、リフレクソロジー、
ベビーサインまで。
女性のための、カルチャー教室やイベントが多数開催されています。
どれも、これも、女性の人生にプラスになることばかり。
もちろん、こだわりの手作りのお食事やお茶も一緒。
そのためか、ベビー連れが多いのも特徴。
心身ともに元気になってもらいたいという、森谷の信念でもある。
「自分も一緒にお客様と楽しむ。
自分が毎日わくわくしていることがお客様にも伝染しているようです。
ここへ来るとほっとする。。元気になる。いろんな声をいただきます。私はお客様の生活を豊かにする`虹の架け橋`でありたいと願っています」
と森谷は語る。
人を豊かにする虹の架け橋・・・・
耐え難い苦労さえも糧にして、
森谷は、ホンモノのやさしさと笑顔と癒しを今日も店内に振りまいています。
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